| >>833 「トンデモ」との指摘はすなわち、「テレビや新聞で報じられている常識と違うだろう」という意味だと受け止め、下記の解説でそれらの誤解を解きたいと思います。
【1】GDPとはつまり、民間消費(民間最終消費支出+民間住宅)と民間投資(民間企業設備)と政府支出(政府最終消費支出+公的固定資本形成)と純輸出(輸出-輸入)の総計なので、民間がお金を使わないスパイラルに陥った今、政府が強い意志で支出を増やしていけば、民需を誘引して需給ギャップ(デフレギャップ)も埋まるという、至極簡単で間違えようのない算数の問題であります。
【2】テレビや新聞では「国の借金」「国民一人当たり○○○万円の借金」などと不安を煽りますが、誰かの負債は誰かの資産であるという当たり前の原則を考えた場合、日本政府にお金を貸しているのは我々日本国民であることに気がつくはずです。 「えっ、俺は国債なんて買ってないよ」という方が大半だと思いますが、銀行やらに集まった過剰な貯蓄の運用先として国債が買われているわけなので(※画像参照「国債保有率」)、本来は「国の借金」などではなく「政府の負債」「国民(家計や非金融法人)の資産」といった表現が正しいことになります。
ちなみに我が国は財務省やマスコミが言うような「世界一の借金大国」などではなく、「19年連続で世界一の純債権国(対外純資産がずっとトップ)」であることも指摘させていただきます。
【3】家電や財閥企業といった特定のミクロな数字だけでなく、国家経済を考える場合はもっとマクロな視点から分析する必要があります。 「鵜飼いの鵜」などと揶揄される韓国の恒常的な対日貿易赤字の累積を見れば、特許侵害や通貨安の強みで業績を伸ばしているいくつかの国策企業に対し、マスコミの韓国企業礼賛が過剰なものであることは明白ではないでしょうか。
【4】思うに、テレビのニュースなんかで家電や車などの耐久消費財がコンテナへと積み込まれ、海外へ出荷されていくあのいつもの映像が視聴者へ誤ったイメージを植えつけているのでしょう。 日本は国内に強大な市場を有しており、輸出対GDP比が43.6パーセントの韓国、33.4パーセントのドイツなどと比べ、それが10.7パーセントと程度とアメリカに次いで低い我が国は「輸出依存度が低い」「貿易立国などではない」と言えると思います。
2009年 主要国の輸出依存度・輸入依存度(単位:%) http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/Izondo1009131.JPG ・内閣府「国民経済計算」、財務省「国際収支統計」、JETRO ・輸出依存度=財(製品)の輸出額÷名目GDP/輸入依存度=財(製品)の輸入額÷名目GDP
以上、納得のいかない箇所がもしあれば、もう少し詳細な解説を加えたいと思います。 |
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