| >>878 まだ私は不況の原因がデフレにあると言った理由については説明をしていないのですが…
私が不況の原因がデフレにあると言ったのは、「デフレだから不況」と言いたかったわけではない。 「デフレに対する誤解が不況を招いている」のではないか、という仮説を思いついたからである。 一連の議論を中断してしまい大変申し訳ないが、データの裏付などのない個人的な見解に一旦お付き合いいただければと思う。
誤解@ 「デフレの状況では、お金を使わない方が得である」 これは>>874の実質金利の話と通ずるが、インフレの時代であれば、名目金利5%、インフレ率3%と仮定して1年間貯金すれば、実質的に2円の利息分だけ利益が出ることになる。 一方、デフレの時代では、世論の反発からか、名目金利が「超低金利」と言われつつも、「マイナス」にはならない。そのため、仮に名目金利0%、デフレ率2%とした場合、上の例と同様に実質的には2円の利益が出るものの、実感として利益が認識されない。 その原因は現在の会計学に実質金利の考え方がない(物価変動を無視している)ことや、インフレやデフレを認識するのにタイムラグがあるため適切な金利水準の設定が困難なことなどが考えられる。
それはともかく何が言いたいかというと、銀行等に滞留している預金を有効活用するには、預金金利をマイナスにしてしまえばいいのでは、ということだ。つまり、「預金をすると利息が取られる」仕組みにしてしまえば、預金は減るだろう。 「デフレだから預金超過になる」のではなく、もしかしたら「実質金利が高いから預金超過になっている」可能性もあるのではないだろうか。 これは同時に、「実質金利が高いから貸出が増えない」という理論も成り立つ。もしそうならば、「今は民間がお金を借りない(必死で返済に邁進)マインドに陥っている(>>878)」と仮定した場合、実質金利を下げることで預金超過と貸出低迷は自然と解消するし、政府が国債を発行してまで財政出動する必要もなくなる。 (もっとも、私は今の景気停滞の原因はそれだけではなく、企業の競争力の相対的な低下が一番の原因と考えているが。)
誤解A 「デフレの状況では経済が成長しない」 @を長く説明してしまったので、手短に。 ・一人当たり実質GDPで考えてプラスであれば、少なくとも「経済が後退した」ことにならないと思う。 ・デフレの一因は少子高齢化にもあり(>>853)、日本でインフレはあまり望めないと思う。 ・かつて「物価が世界一高い」と言われたことを考えると、現在のデフレはその調整局面とも考えられ、Brics等途上国での高度かつ長期的なインフレと対照的にコスト競争力が相対的につくことにもなると思う。 ・技術革新あるいは生産性の向上が望ましいことを前提とすると、必然的に低コストは望まれるべきことであり、その結果であるデフレもまた望ましい(少なくとも非難されるべきことではない)と考えられる。
ひとまずまとまりのない独り言はここまでにします。 |
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